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最期の刻 雪風ver.

 私の艦娘に雪風はいませんが、彼女の一人語り、最期の時です。
 口調が変でないことを祈るばかりです。
 ではでは、お楽しみいただけると幸いです。

 『最期の刻 雪風ver.』 

 あの懐かしい国を離れて、どれだけの月日が過ぎていたのでしょうか。
 丹陽と名を改めて、もう何年も過ぎたけれど、思い出すのはあの遠い昔の日のこと。

 いつかまた、あの国に戻れる日が来るのだと信じて過ごしてきました。
 10年後には、
 あと5年後には、
 ううん、きっとあと3年後…

 それも20年を過ぎた頃には数えるのをやめました。

 沖縄水上特攻作戦の時の寺内提督の勇気と笑顔。
 復員輸送艦時代に生まれた男の子は、立派な青年へと成長したのでしょう。

 それを思い出して、それを信じてここまで来ました。

 優しい乗員たちの笑顔。
 いつも艦内の雰囲気を和ませくれました。
 いつまでもいつまでも、私が去るその時まで私を大切にしてくれました。

 私に…「雪風に神宿る」と言ってくれた提督。
 厳しくて、ちょっと破天荒だった提督。
 そんな提督だったから、乗員たちも慕っていたこと、知っています。

 すべてが私の宝物です。


 私を、あの国に戻そうと頑張ってくれた人たちがいると聞きました。

 あと1年。

 あと365日。

 今度は何の根拠もない願いではなく。

 本当に帰れる日が来るのだと、その日を心待ちにして指折り数えました。
 私の帰りを待ってくれている人たちがいるのだと。

 そう思っただけで、これまでの頑張りはすべて報われました。

 訓練艦として第一線を退くまで働き続けた甲斐がありました。


 懐かしいあの国に帰るまで、私は沈むわけにはいきません。
 不沈艦の名は伊達ではないのです。


 だけど。

 今日の風雨は少し強いから。

 ここまで頑張ってきたから。

 少しだけ休んでもいいよね…提督。


 そして、きっと日本に戻ったら、「おかえり」って言って、
 頑張った私をいっぱいいっぱい誉めてくださいね―――…


*************************************************


 艦これwikiで、雪風の返還目前に解体された、という一文を読んで思わず書いてしまいました。
 切ない…(/_;) と思ったのは私だけでしょうか。

 追加記載をしますと、(wiki等より)
 復員輸送艦時代に、雪風に乗っていた妊婦が産気づき男の子を出産し、その20年後に産婆役をした軍医と再会したという記事から男の子の成長を願う雪風を書かせていただきました。
 雪風(丹陽)は、台風による浸水により損傷したため解体され、日本には錨と舵輪が返還され、元乗組員たちは「雪風がこれだけになってしまった」と男泣きしたとか。
 そんなことや、ほかにもいろいろあって、「おかえり」という言葉で終わらせてもらいました。

 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

Tag : 艦隊これくしょん

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