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目を瞑るたびに想うのは

 こんばんは。
 明日はいよいよクリスマスイブですね^^
 皆様のご予定はいかがでしょうか? 私はSSが間に合うのか戦々恐々としています。
 さて。
 先日、それはそれはとてもお天気の良い朝に突然思いついた暗い話。
 死にネタです。QEDで死にネタ。
 誰が楽しいんだっての。思いついたので書いてみたらそれはもうするすると。
 ということで出来上がったのでとりあえず置いてみます。
 読まれる際は『死にネタでものすごく暗い』ということを御覚悟の上で、どうぞご注意くださいね。

  『目を瞑るたびに想うのは』  
 可奈が死んだ。
 あまりにもあっけなく、この掌からこぼれて逝ってしまった。

 出産は命懸け。

 そんなことは当の昔から言われていたことだ。それなのに僕はまさか自分の身に降りかかるころだなんて考えることすらしなかった。
 可能性の一欠片としてそれは把握しておくべきことだったのに。
 とうの昔に彼女を選んだ。
 大切なものとそうでないものを分けるのは昔から身についた癖だった。
 その彼女を失ってこの手に残ったのは、瞳に彼女の面影を残す男の子。

 仕事なんて、とてもじゃないけど手につきそうにもなかった。
 いくら研究室勤務で論文をあげればいいとはいえ、その論文すら思考がまとまらずままならない。
 もうどうにでもなれ。
 そんな捨鉢的な考えで日常を怠惰に過ごしていた時、あの男はやってきた。
「よう、トーマ」
 いつも自信に満ち溢れ、自分の意のままに周囲を巻き込み振る舞う男は言った。
「お前の気持ちはわからなくもない。オレもエリーが同じことになったら…と思うと多分同じようになる」
 アランの言葉に燈馬は返事を返さないが、彼はそんな事を意にも介さず言葉を続けた。
「だから、だ。トーマ、Wings社に来い。俺の会社なら1年くらいなら休暇として扱ってやるし、子どもを育てるのに必要な環境も整えてやる。日本がいいならそっちの支社にしてやってもいい。役員並みの破格の対応だぞ」
「…つまり僕の体が欲しい、と」
「ブフォっ…!!? コーヒー吹いたじゃねーか!!」
「僕の頭であり、腕であり、技術が欲しい。そういうことですね」
 真顔で言う燈馬の顔に生気はなく、どこか不安気だ。
 そう、それはまるで迷子のような表情。
 そんな燈馬の表情にアランは一瞬たじろぐ。そして一つ咳払いをしたあと、言葉を続けた。
「……ま、そういうことだ。俺はお前の技術に信頼を置いている」
「……この子も……いや、いい」
「その子が寂しくないようにできるだけお前といられるよう手配はしてやる。在宅でシッター頼む費用も考えてもいい」
「……わかった」
「なら交渉成立だ。働き方を考えておきな」
 そういってアランは来た時と同じように突然に去った。

 多分、彼らなりに心配してのことだったのだろう。

 そうはわかっていても、燈馬はこの深い闇から抜け出せそうになかった。
 目を瞑る度に想うのは、彼女ならどう言ってくれただろう。どう行動したのだろう。
 まるで縋るように彼女の面影を追い求めてしまう。

 しかし、それはいつもするりとこの手から逃げていき…たぶん、もう二度と手に入らない現実に絶望する。

 この手に残るは、彼女の面影を残す一人の男の子。
 多分自分に残った生きがいは、この子だけなのだろう。

 もう失いはしないために。

 自分の欲求を殺して生きるのも良いのかもしれない。
 それもまた確かに自分の欲求なのだから。

 相反する二つを抱えて、それでもなおそれが自分なのだと燈馬は胸に刻み目を瞑る。

―――これで…いいんですよね…? ……可奈……

********************************

 はい、暗くてごめんなさいm( _ _ )m
 何が書きたかったって「つまり僕の体が欲しい、と」というこの一言です。
 燈馬君になんとなく行ってほしかったのですよ。
 さて、それにしても私はアランが好きなんですかね?
 最近よく見かけます。たぶん、動かしやすいんだと思います。
 今後もロキとどっちの方がよく出てくるでしょうね?
 ではでは、こんな暗い話にここまでお付き合いいただきありがとうございました。
 
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テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

Tag : Q.E.D...証明終了

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