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わたしは恋を疑う

 昨日、QED好きな方々とお話ししました^^
 すっごく素敵で楽しい時間だったのですが、その中で畏れ多くもお題のお願いをさせていただきまして。
 でも書いていただくだけでは申し訳ないな~とも思いまして、私も拙いものの同じお題でお話を書かせていただきました。
 ということで、お楽しみいただければ幸いです。

  『わたしは恋を疑う』  
 私は恋を疑う。 オシロイバナ

 燈馬君は基本どんな本でも読む。
 数学に関する図書だけかと思いきや、
 燈馬君曰く「ひらめきにつながることもあるんですよ」といって、歴史や物理、建築学などの本など読んでいることもあるくらいだ。
 確かに時折燈馬君やロキから話を聞いていると数学の世界ではひらめきがとても大切だということがわかる。

 しかし、だ。
 どう考えてもこの花言葉の本だけは何のひらめきにもならないようにしか思えてならない。
「…燈馬君、こんな本まで読んでどうすんの?」
 燈馬君の肩越しに見た本の写真と数学との関連が全く分からず思わず聞いてしまう。
「植物って意外と数学と関係があるんですよ」
 可奈の質問に燈馬君は視線も動かさず返答する。
「はぁ? どこが?」
「フィボナッチ数列と言って…」
 まったくもって理解不可能。これから始まる話は確実に人一人…少なくとも可奈の意識を奪うには十分な破壊力を持つだろう。
 これは藪蛇になると早々に気付いた可奈は写真から見覚えのある花を見つけ、話題の転換を図る。
「あ、これオシロイバナじゃん。懐かしい! 昔この白い粉集めてたんだよね」
 とっさに目に入った花に無理やり話題転換させる。
 燈馬君がジト目で見てこようとも、この話題を変えられるならどうってことない。可奈は懐かしそうに昔を思い出す。
 そんな可奈に燈馬君は説明を諦め、逆に意地の悪い笑顔を浮かべて言葉を返す。
「へえ。水原さんでもこういうのに興味があったのですね」
 どういう意味だ!と思いながら、その花言葉を読んでみる。

「……恋を…疑う?」

―――恋って疑うものだっけ?

 なんてことを考えながら燈馬君の顔を見ると、彼は「わかりませんか?」と表情だけで問いかけてきた。
 燈馬君を疑ったことなんてないしな…なんて考えてその考えを否定する。

―――これじゃまるで燈馬君に、こ…恋しているみたいじゃないか。

 一気に顔の体温が上がるのがわかる。そんな表情を見られたくなくて必死に彼から顔を背ける。
 だから、彼がどんな表情をしてその言葉を呟いたかは、わからなかった。
「恋だからこそ…疑うこともあると思いますよ」
 ただ振り返ってみた彼の眼は夕日に照らされ、少し物悲しそうにも見えた。

 何が彼をそんな表情にさせるのかはわからなかったけれど、その憂いを帯びた瞳に吸い寄せられるようにして、気が付けば燈馬君に手を伸ばしていた。
「何が不安なんだか知らないけどさ、大丈夫だよ。さ、帰ろう」
 そういうと燈馬君は笑いながら可奈の手をとり立ち上がった。

 同じくらいの目線で見下ろす町並みはいつもと変わらない。
 だけど燈馬君が隣にいるから、少し変わって見えるような気がする。
 不思議だな…なんて考えながら燈馬君を見ると、燈馬君も可奈を見返し呟く。

「じゃあ、責任とってくださいね」

 にっこり笑った彼の瞳は無邪気。
 だけどその奥に潜む彼の真意が見え隠れして…頭の中で警報音が鳴り響く。
 その直感が正しければ、今逃げなければいけない。
 何かで誤魔化さなければならない。

 そんなことはわかっている。
 わかってはいる…けれど、たぶん私は逃げきれない。
 そんな予感をどうしても振り払うことができず――…

 燈馬君が近づくのを呆然と見つめるしかできなかったのだった。


*****************************************

 ということで(?)、これはピクシブの方にも初投稿させていただいたのですが、急いで書いたのでちょっと終わり方がなぁ…とか、ここの言葉をちょっと…というのがあったので、こちらは加筆修正させていただきました。
 ちなみにお題は『花言葉』です。
 ピクシブの方にほかのお二方の同じお題がありますが、そちらはとっても素敵ですので、ぜひご一読くださいね^^

 この後、可奈ちゃんはどうなったんでしょうね?
 私もわかりません(笑)
 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

Tag : Q.E.D...証明終了

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